35歳で未経験ITエンジニアはやめとけ!頭おかしくなる?その理由を現役SEが解説
- ITエンジニアはやめとけというネットの声って本当?
- ITエンジニアの仕事は難しすぎて発狂しそうになるって本当?
- ネガティブ要素が多くて不安…このままエンジニアを目指してもよいのか
ネット上では「ITエンジニアはやめとけ」「30代で未経験転職はムリ」といった、ネガティブな意見がたくさん転がっています。
もちろん、「ITエンジニアに向いていない人」にはおすすめできません。
そういった方がエンジニアになると、頭がおかしくなるレベルで苦痛でしょう。
やめとけと言われる理由はこういった適性や、企業の問題であることも多いです。
大事なのは、仕事内容と自分の相性を確かめることです。
- 30代でITエンジニアはやめとけと言われる理由
- ITエンジニアの辛さに対処する方法
- ITエンジニアの良い部分
これらを35歳でITエンジニアに未経験から転職した現役エンジニアの視点から解説していきます。

- これからITエンジニアを目指そうとしている人
- 現役で働いているけどしっくり来ていない人
両方にオススメの記事になっているよ!
この記事を書いた人

名前 / Name
バキ転ねこ
職業 / Occupation
現役システムエンジニア
元公務員、元営業職
実績 / Achievements
35歳で未経験からITエンジニアに転職活動し
内定を3社(うち2社は上場企業)からGET
営業職の時に面接官経験もあり
ITエンジニアはやめとけと言われる理由5つ
- ブラック労働・激務になりやすい
- 技術の進化が速く、常に学習が必要
- コミュニケーション能力も求められる
- 給料が安い&上がりにくい会社もある
- 健康リスク(肩こり・腰痛・眼精疲労など)
やめとけと言われる主な理由を5つ、順番に説明していきます。
ブラック労働・激務になりやすい
ITエンジニアの仕事は、納期が厳しく、開発スケジュールがタイトで、残業や休日出勤が発生しがちということがあります。
また、炎上案件に巻き込まれると、仕事量がどんどんと増してしまい、無理なスケジュールで働かされることもあります。
ただしこれは中小の企業や、開発下請けに限った話です。
そもそもプログラミングというのは、工数を低く見積もってしまいがちで、締め切りに間に合わなくなることがほとんどです。
大企業はこのことを痛烈にわかっているので、そもそも無茶なスケジュールにならないように工程表を作成します。
しかし、立場の弱い中小企業や下請けの会社は、たとえ無茶なスケジュールでも受注してしまうのです。
たまに事故が起きて、非常に忙しくなることは避けられませんし、大きな成長の機会にもありますので、たまにかかるストレスは一概に悪いということではありません。
ただし、次のような特徴がある企業に入ってしまった場合は危険です。
- 寝不足が何週間も続くような業務量が常態化している
- どの案件を見渡しても事故が起こっている
- 営業とエンジニアの意思疎通が取れていない
上司に相談してみても解決しないようであれば、あまり良くない会社かもしれません。
幸い、ITエンジニアは転職がしやすい業種ですので、ダメな企業に就職してしまった場合は、転職を検討して次の職場を探せばOKです。
技術の進化が速く、常に学習が必要
IT業界は技術革新の最先端にいます。
5年後には廃れてしまって全く使えなくなるスキルもあります。
最近だと、AWSのようなクラウドコンピューティングの知識がないと話にならなくなってきました。
クラウドコンピューティングとは、インターネット上のサーバーを利用してデータを管理したり、システムを動かしたりする技術のことです。例えば、スマホでGoogleドライブに保存したファイルを、パソコンからも見られるのはクラウドのおかげ。企業では、AWS(Amazon Web Services)などのクラウドサービスを使って、サーバーを自社で持たずに効率よくシステムを運用しています。
私の職場でも、ベテランエンジニアだけどAWSはさっぱりという人は社内の評価が低いです。このようなことを常に勉強して身に付けながら働けるような人でないと、ITエンジニアとしてやっていくのは厳しいです。
とはいえ、働いていない時間や休日も捧げてまで勉強しなければならないのか、というとそれほどでもありません。
より高みを目指すなら別ですが、通常の業務範囲内であれば、わからないことが出てきたらその都度調べて解決していくだけで十分です。一生受験生のような人生になるわけではないので、安心してください。

働いているだけで最新技術の勉強もできるので、これをお得だなーと思えるなら、これはむしろメリットだね!
コミュニケーション能力も求められる
ITエンジニアの仕事をしていると、エンジニアはこのような人が多いです。
- 内向的でおとなしい人
- 会話をしようとしても話が弾まない暗い人
- 論理的で感情に寄り添った話し方ができない人
太陽みたいに明るい人や、コミュニケーションの達人だな、と思わされたことはありません。
しかし、ITエンジニアの仕事は、プログラムを書くだけではありません。チーム開発が基本なので、チームメンバーとの調整も必要です。
また、クライアント対応も必要で、しっかりコミュニケーションをとって要件定義をできなければ、プログラムで何も作ることもできませんし、大事故の原因にもなります。
営業職ほどではないですが、コミュニケーション能力も最低限は必要です。
コミュニケーションが大の苦手で、コミュニケーションを取らずに済む仕事だと思い込んでITエンジニアを選ぶとかなり痛い目を見ます。
もし30代で、コミュニケーション能力を培ってきた自信があるなら逆にチャンスですよ!

コミュニケーションが苦手な人が多いのは事実だから、逆にコミュニケーション力に自信がある人は大きな強みになるよ!!
給料が安い&上がりにくい会社もある
ネット上で、SES(客先常駐)エンジニアはやめとけという情報をよく見かけませんか?
SESは一般的に会社が中間マージンを取るため、エンジニアの取り分が少なくなるため、薄給であることが多いと言われています。
しかしSESもピンキリです。大手であれば、上流工程の仕事にしかアサインされないので、スキルアップできるようなアサインをしてくれますし、案件のレベルがステップアップするごとに給料も高くなっていきます。
客先で気に入られて引き抜かれることもあります。
問題は中小のSESです。幾度の中抜きを経たあとの下流工程の仕事が多いので、給料が安いです。さらには下流工程なのでスキルアップにもなりません。
また、クライアントに対して立場が弱い中小SESは、派遣先で社員が不遇な目に遭っていたとしても、改善をすることができません。

大手SESは社員を大事にしていて、悪質なクライアントに対しては契約を破棄することすらあるよ!
大手と中小のSESを比較表にしてみましょう。
項目 | 大手SES | 中小SES |
案件の質 | 上流工程が多くスキルアップしやすい | 下流工程が多くスキルアップしづらい |
給与水準 | 比較的高めでスキルとともに上昇する | 低めかつ上がりにくい |
キャリアパス | 上流工程→PMなどへと昇進しやすい | 昇進しづらい |
社内教育 | 研修や資格支援が充実 | 研修は少なく放置されがち |
引き抜きの可能性 | あり(高スキル案件が多いため) | 少ない(下流工程が中心のため) |
会社サポート | クライアントとのトラブル時も社員を守ってくれる | クライアントの言いなりになりがちで社員を守れない |
ネット上でよく見かけるSESへの悪評は間違いなく中小SESのものです。
30代未経験での転職でなかなか採用されず、最終的にこのような中小SESに就職してしまうのは典型的な悪いパターンです。
未経験を積極的に募集しているような中小SES会社には要注意です。

でもSESが良くない会社かどうかなんて判断できないし、未経験だと大手SESには入れないんじゃ…
実はそんなことはありません。
ITエンジニア専門の転職エージェントであれば、こういった業界の闇についても理解しています。転職希望者に評判の悪い会社を紹介してしまうと、自社の転職エージェントとしての評判を落としてしまうので、そもそも紹介をしません。
CMでよく見るような広範囲の業種に対応した転職エージェントでは、こういった事情をわからず紹介してしまいます。
現役のITエンジニア転職にはもちろんのこと、未経験からITエンジニアを目指す場合も、ITエンジニア専門の転職エージェントを使用することを強くおすすめします。

健康リスク(肩こり・腰痛・眼精疲労など)
ITエンジニアは、長時間座ってパソコンに向かうことが多いため、肩こり・腰痛・眼精疲労などのデスクワーク特有の不調を感じることがあります。
ただ、意識的に対策をすれば、そこまで深刻にならずに済みます。
例えば、以下のようなちょっとした工夫が有効です。
- こまめに立ち上がる(1時間に1回くらい)
- 目を休める(画面から視線を外して遠くを見る、目を閉じる)
- 姿勢を意識する(猫背にならないように注意)
私自身、趣味で筋トレをしているのですが、何かしらの運動習慣があると体調が整いやすく、仕事の集中力も上がると感じています。
無理にハードな運動をする必要はありませんが、軽いストレッチや散歩など、ちょっとした動きを取り入れるだけでも違いを実感できるかもしれません。

実際、優秀なエンジニアほど、姿勢が良くて元気な人が多い印象があるよ!
ITエンジニアには良い部分もたくさんある
この記事では、ITエンジニアの悪い部分についてお話してきました。
でも、どれも対策や回避が可能なものだと思いませんでしたか?
ネットをはじめ、人はネガティブな情報が目に入りやすくなっています。
特に私のように35歳未経験でITエンジニア転職となると、ネガティブな情報は無視できませんし、優良企業に入ることなんて難しそうです。
でも、正しい転職方法で転職活動をすればホワイト企業に転職することは十分可能です。

むしろ私はITエンジニアのメリットの方にもっと光が当たってほしいと思っています。
ITエンジニアには次のようなメリットがあります。
- ワークライフバランスがとりやすい
- 毎日が刺激で仕事に飽きがこない
- スキルアップしていく楽しみがある
- スキルと一緒に給料もあがりやすい
- ステップアップの転職がしやすい
- IT市場の成長が今後も期待できる
- 副業やフリーランスも可能
これは実際に私がITエンジニアに転職してからも感じているメリットです。
詳しくはこちらの記事に書いていますので、あわせてご覧ください。

まとめ:「ITエンジニアはやめとけ」は対処できる
「ITエンジニアはやめとけ」と言われる理由は以下のようなものでした。
- ブラック労働・激務になりやすい
- 技術の進化が速く、常に学習が必要
- コミュニケーション能力も求められる
- 給料が安い&上がりにくい会社もある
- 健康リスク(肩こり・腰痛・眼精疲労など)
「常に学習が必要」ということについては、その人の性格や素養によるものが多いですね。

しかしそのほかについては、実は企業選びや、自分の意識で対策可能なものばかりです。
ネットの悪い噂はそのまま鵜呑みにしてはいけません。とりわけ不運なパターンが大きな声で叫ばれがちなだけです。
私は35歳とキャリアスタートは遅かったですが、本当に転職してよかったと思っています。
「ITエンジニアはやめとけ」どころか、「一度は検討しとけ」と言いたいですね。
本サイトではITエンジニアとして働くことを目指す方を応援する情報を発信しています。ITエンジニアに魅力を感じる方は、他の記事も参考にしてみてください。