【35歳から未経験ITエンジニア】書類選考を突破・合格する履歴書の書き方ポイント
履歴書は、職務経歴書同様、採用担当にあなたの印象を与えるための大切な書類です。
書類で好印象を与えられないと、面接すら受けられませんが、好印象を与えられていると、次の面接も突破しやすくなります。
特に30歳を超えての未経験ITエンジニア採用となると、新卒の就活に比べて書類選考で落とされることが多いので、履歴書は超重要です。
転職活動の成功に繋げるための、職務経歴書の作成方法を
- 私の35歳で未経験からITエンジニアに転職した成功体験
- 仲良くしている転職エージェントの監修
をもとに解説をしていきます。
履歴書の作成段階で手を抜いていると、転職活動する上でずっと損し続けます。
本記事を参考に、書類選考で落とされにくい履歴書を作成しましょう!
この記事を書いた人

名前 / Name
バキ転ねこ
職業 / Occupation
現役システムエンジニア
元公務員、元営業職
実績 / Achievements
35歳で未経験からITエンジニアに転職活動し
内定を3社(うち2社は上場企業)からGET
営業職の時に面接官経験もあり
履歴書のテンプレートの準備の仕方
履歴書のテンプレートは多くの転職サイトから無料でダウンロードできます。
例として、doda(履歴書テンプレート ダウンロードページ)で解説していきます。
リンク先に飛ぶと、たくさんの種類のテンプレートが用意されていますが、厚生労働省の履歴書テンプレートをExcel形式(A4)で選んでダウンロードしましょう。

使っている方が最も多く、採用担当も見慣れているため、厚生労働省の履歴書が無難です。
テンプレートよりも中身が大事なので、テンプレートにこだわる必要はありません。
(ここからは、厚生労働省のテンプレートに沿って解説していきます)
35歳未経験でITエンジニアに応募する際の履歴書の書き方の例

履歴書の書き方を記入例を見ながら解説していきます。
前半はそれほど重要ではないので、⑦学歴・職歴まで飛ばしてしまってもOKです。
- 日付
- 氏名
- 生年月日・性別
- 証明写真
- 現住所・連絡先
- 電話番号
- 学歴・職歴
- 免許・資格
- 志望動機
- 本人希望記入欄
日付

履歴書の「日付」は、提出方法によって異なります。
提出方法 | 記入する日 |
---|---|
メール送付の場合 | メールの送信日 |
郵送の場合 | 履歴書の投函日 |
採用担当に手渡しする場合 | 持参日 |
一応このようなルールがありますが、採用側はそれほど注意して見ていませんので、目安程度で構いません。
西暦・和暦はどちらで書いても構いませんが、西暦で書くのが無難です。
氏名

「氏名」は自分の名前を大きめに記載してください。
苗字と名前の間はスペースを1文字入れておきましょう。
ふりがなも漢字の上に記載するように、場合によっては書式を調整しましょう。

押印欄があることもあるけど、企業の指定がない限りは必要ないよ
生年月日・性別

「生年月日」も西暦・和暦どちらでも構いませんが、「日付」と統一してください。
「性別」は男・女のどちらかを書いてください。ただし、記載自体は任意となっているので、未記載とすることも可能です。
証明写真

証明写真はあなたの第一印象を決めます。
情報が少ない時、人はまず見た目で判断してしまいます。その第一印象に基づいて選考を開始してしまうので、写真の印象は選考の合否に大きく関わります。
多少お金がかかったとしても、写真館で撮影してもらうことをおすすめします。
採用担当者は人を見抜くプロでは決してありません。むしろ感性の古いおじさんが第一印象だけで判断していることも多いです。
私も実際に「この人は見た目が好きじゃないから」とか「髪型が変だから」と言った非合理的な理由で落とされている、優秀な候補者を多く見てきました。
ITエンジニアは努力家で誠実な印象を与える必要があるので、派手な髪型・髪色をしている場合は、転職活動の間だけは大人しめのスタイルに抑えておきましょう。
履歴書に貼る証明写真は以下の基本ルール5点を守るようにしましょう。
サイズ | 縦4cm×横3cm |
髪色・髪型 | 黒髪か暗い茶髪 目・眉毛、耳が隠れないようにすると好印象 |
服装 | 白色シャツ、ジャケット・ネクタイ着用 |
背景色 | 水色または白色 |
撮影期間 | 3か月以内に撮影したもの |
現住所・連絡先

現住所を書く際の注意点は以下の通りです。
- 都道府県から記載する
- マンション住まいの場合はマンション名まで省略せずに記載する
- 郵便番号を忘れずに記入する
連絡先は特に記入する必要はありません。
メールアドレスを記載しておいた方が良いとされることもありますが、そもそも転職エージェントを利用する場合は直接連絡を受け取ることはありません。
求人サイトを使う場合も、メールベースでのやり取りになるので、履歴書に記入する必要はありません。
指定がない限りは連絡先は空白で良いです。
電話番号

電話番号は、自分の携帯番号を記載しましょう。
社用携帯を記載するとトラブルの元になりますので絶対にやめておきましょう。
学歴・職歴

学歴と職歴は上記の画像を例に書き進めてください。
- 月日は西暦・和暦を「日付」と統一して書く
- 高校入学時点から書いていく
- 大学は学部・学科も記載しておく
- 社名は正式名称で古い順に書く(前株・後株も間違いのないように)
- 配属先や担当業務は履歴書に書いても良いし、省略して職務経歴書に書いても良い
退職理由は次のように書きます
自己都合退職 | 一身上の都合により退職 |
会社都合退職 | 会社都合により退職 |
契約期間満了 | 契約期間満了のため退職 |
職歴は偽りなく正確に書いてください。嘘を書いてバレた場合は以下のようなリスクがありますので気を付けましょう。
- 懲戒処分を受ける
- 損害賠償を請求される
- 処分がなかったとしても信用を失い、働きにくくなる
免許・資格

免許・資格は採用担当が必ずチェックする部分です。
- 月日は西暦・和暦を「日付」と統一して書く
- 必ず正式名称で書く
ポイントとしては、ITエンジニアと全く関係のない資格でもとりあえず書いておくことをおすすめします。
未経験からのITエンジニアを採用する際、自分で学習する能力があるかどうかは合否に大きく影響します。
記載例であれば、宅地建物取引士(宅建)は、不動産取引をするための免許であり、エンジニアに全く関係がありません。しかし宅建はコツコツと勉強を重ねないと取得できない難関資格です。
一見関係のない資格でも、「宅建を取れるような能力があるならITエンジニアとしてのポテンシャルも期待できそう」と思ってもらえるのです。
心理学でハロー効果というのがあります。ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象です。
何かすごい資格を持っている特徴に対して、優秀な人間であるに違いないという印象を抱かせることができるのです。
実際は、暗記主体の宅建の取得と、創造性や論理性が必要なITエンジニアでは、使う能力は全く違うのですが、不思議ですね。
志望動機

「志望動機」はかなり大事です。一度書いたものを使いまわすのではなく、選考ごとに企業に合わせたメッセージを書いてください。
- 今までの実績は何か
- なぜITエンジニアに転職するのか
- どのように企業の求める人材像にマッチしているのか
- どんな能力を持っているか
このようなことを書いて、アピールを存分にしてください。
採用担当がこの志望動機を見て、どのように感じるかを考えながら書きましょう。
- この人は優秀そうだ
- この人は今求めている人材だ
- この人と会ってみたい
上記のように思ってもらえそうな文章になっているでしょうか?長時間をかけてでも、この部分はこだわりぬいて魅力的な文章を作りましょう。
趣味はほとんど触れられることはないのであまり重要ではありません。
しかし、たまたま採用担当が同じ趣味を持っていて、趣味の話が弾んで選考が進むなんてこともあります。もし面白い趣味を持っているのであれば、書いておいて損はないでしょう。
採用担当が私だった場合は、「筋トレの継続できる人は、勉強の継続もできる」「運動習慣がある人は脳の回転が速いしストレスに強い」と思っているので、かなり贔屓目で見てしまいます。
本人希望記入欄

この欄は特に記入なしで問題ないです。私の場合は何も書きません。
むしろ希望年収や希望ポジションなど、何か書いてしまうことによって、選考に落とされるリスクが高まってしまいます。
面接をしているうちに「実は募集は〇〇系エンジニアで出しているのですが、××系エンジニアの募集もしようとしているのです。話を聞いていると××にも適正が高そうですが、興味ありませんか」と、たまたまもっと良い条件の職務内容で採用される、なんてこともあります。
こちらで絞り込むと、このような可能性も狭めてしまいます。
譲れない条件もあるかもしれませんが、それは内定がでてから吟味して、条件を飲めなければ交渉をするか、内定辞退をしましょう。
とにもかくにも、内定を取らないと何も始まらないので、合格の確率を上げるためにもこの欄には何も書かないでください。

内定をもらった時点で立場が逆転するので、内定をもらってから吟味・交渉を行うのが、転職活動を成功させるポイントだよ!
35歳未経験でITエンジニア志望の履歴書を書く時の注意点・ポイント
内容をブラッシュアップするために、見直しをしましょう。
- 誤字脱字がないかを確認する
- 企業に対応したアピール内容を書く
- 第三者に添削してもらう
誤字脱字がないかを確認する
誤字脱字は単なる注意不足です。採用担当の立場としては、誤字脱字がある時点で
- 注意力が低そう
- 生半可な気持ちで熱意がなさそう
- 能力が低そう
といった印象を抱いてしまいます。こんなことで減点されるのはもったいないです。
ITエンジニアは注意力や慎重さが特に必要な仕事ですから、誤字脱字の確認は何度もしましょう。

まずは身近な人に読んでもらうのもおすすめ
企業に対応したアピール内容を書く
「志望動機」の欄は手を抜かず、企業ごとに必ず書き直しましょう。
企業によって、求めている人材像は異なりますし、あなたがアピールすべきポイントも当然に異なるからです。
採用担当は、「志望動機」でできるだけあなたのことを知ろうと思って注意深くよんでいます。私が採用に関わった時も次のような印象を受ける候補者は非常に多くいました。
- このアピール内容は募集に対して的外れだな
- どこでも使いまわせるような無難なものを書いているんだろうな
- 「御社の理念に感銘を受け~」って、まだこんな新卒みたいなことしか書くことがないのかな
このように思うことは非常に多く、全て悪印象です。
的外れの「志望動機」を書いてしまう候補者が多い一方で、ユニークで効果的なアピールを書けている書類を見つけると、それだけで大きな期待をできてしまいます。
採用担当者の気持ちを考えると、「志望動機」の作成に注力すべきことがわかりますね。

未経験で30代となると、オリジナリティが出る部分で他候補者と差をつける意識が大事だよ
第三者に添削してもらう
履歴書が与える採用担当に与える印象は、選考の行方を大きく左右します。
本人としては素晴らしいものができたと感じても、第三者に見てもらうとツッコミどころが満載だったりもします。
必ず第三者に見てもらった方が良いですが、家族や友人に毎度見てもらうのも気が引けることでしょう。
履歴書の添削については、履歴書の細かいルールなども熟知している転職エージェントに相談するのが最も確実で手軽です。
転職エージェントは、あなたが転職を成功させないと報酬が入らないので、親身になって相談に乗ってくれます。職務経歴書と合わせて、これで大丈夫かどうかを聞いてみましょう。
履歴書の作成時によくある質問Q&A
Q.履歴書のサイズはどれを選ぶべき?
履歴書サイズはA4判とB5判が一般的です。dodaのテンプレートにもこの2種が用意されています。
しかし、実際に働いていてもA4判の方が使われることが多いですよね。
特に指定されなければ、A4判を選んでおけば問題になることはありません。
Q.履歴書はパソコン?手書き?
履歴書の作成は、指定がなければ必ずパソコンで書きましょう。
考え方に個人差はあるかもしれませんが、少なくとも私は手書きの履歴書を見せられると驚いてしまいます。
- パソコンの方が楽なのに今時手書きを選ぶ理由がわからない
- パソコン作業が苦手なのかな?
- 時代の流れについてこれていないのかな?
上記のような悪い印象すら働きます。手書きかパソコンかで合否の差が出ることはない、と主張する方もいるかもしれませんが、潜在意識下で能力を判定してしまいます。
履歴書作成はパソコン一択です。
不動産管理の仕事をしていた時は、個人顧客のマンションオーナーに直筆の手紙をあえて送っている人がいました。
非効率的ですが、相手も80歳や90歳の老人なので、これが熱意として刺さるようです。ただし、効率や合理性を求めるIT業界でこのような価値観を持っている人は稀有です。
履歴書のテンプレートで差はつく?
履歴書のテンプレートは好みのものでかまいません。本記事では例として厚生労働省のものを使いましたが、JIS規格などの他のテンプレートを使っても合否には関係しません。
テンプレートで合否に差がつくことはありません。それよりも大事なのは中身です。テンプレートではなく、中身をこだわって作成しましょう。
アルバイトの経験は履歴書に書くべき?
学生時代のものは履歴書に書く必要はありません。
最終学歴以降であれば、アルバイト経験も履歴書に書くべきです。
離職期間があると採用担当は不安に感じてしまうからです。

面接は不安を取り除く作業だから、履歴書に書かなかったとしても「この期間は何をしていたのですか」と必ず聞かれるだろうね
まとめ:履歴書は「志望動機」を作りこもう
履歴書は採用担当に良い第一印象を与えるための非常に大事な書類です。
- 学歴・職歴
- 免許・資格
- 志望動機
採用担当は上記を重点的に見ますが、30代を超えて未経験ITエンジニアに転職を目指すとき、「学歴・職歴」や「免許・資格」の力で突破できるようなエリートはほとんどいないでしょう。
このあたりを書き換えるには、新しく資格をとるか詐称をするくらいしか手段はありません。
よって、実質的に一番大事なのは志望動機になります。この部分だけは、今もっているキャリアや能力を変化させなくても、書き方次第で好印象に変えられるからです。
面接対策はするけれども、書類作成は手を抜いているという人は非常に多いです。
対策をせずに未経験からのITエンジニア転職を成功させるのは難易度が高いので、書類作成から手を抜かずに成功確率を上げていきましょう。
本サイトではITエンジニアとして働くことを目指す方を応援する情報を発信しています。ITエンジニアに興味がわいた方は、他の記事も参考にしてみてください。